大学院進学する際にどうしても気になるのが、メリットとデメリット。
そこで今回は、現役大学院生のぼくが感じた大学院進学のメリットとデメリットを紹介します。
大学院に進学した人にとって考えは様々だと思いますが大学院を卒業した先輩と大学院生の友達からの意見もまとめましたので、偏った意見にはなっていないはずなので参考になると思います。
Contents
大学院のメリットを5つ挙げてみた
まずは大切な大学院のメリットについて、私なりに5つまとめてみました!
メリット①:高い専門性が身につく
まずなんといっても、大学院でしか勉強できない専門スキルが身に付くのは、大学院進学最大のメリットといっても過言ではありません。というか、大学院に行くほとんどの人はこれが目的でいっているのだから当然と言えば当然ですね。
個人差はあるかと思いますが、少なくとも真面目に大学院に通っていれば間違いなく専門性は身に付きます。
AIが急速に発展している今の時代には専門性のない仕事はいくらでも代替可能でそのうちなくなることから、専門性を身に付けて代替不可能な存在になることは非常に大事です。
しかし、これまで以上に専門性の高い人材は高く評価されるでしょう!
メリット②:就職で有利
大学院生は学校推薦を優先的に使え、教授推薦ももらえることもあります。
また、ほとんどの大企業が大学院卒を優先して採用しています。
本当に世界で活躍する一流企業ばかりです。工学系で一流企業に就職するためには大学院進学は間違いなく有利になるでしょう。
さらに学部卒であると生産技術や開発の仕事をすることになり研究職にはなかなか就けません。将来的に専門性の高い仕事ができるでしょう。
メリット③:給料が高くなる
内閣府経済社会総合研究所による論文のデータから院卒と学部卒の年齢ごとの年収推移をまとめてみました。
年齢 | 院卒年収 | 学部卒年収 | 院卒-学部卒 |
---|---|---|---|
24 | 324万円 | 310万円 | 14万円 |
30 | 480万円 | 407万円 | 73万円 |
35 | 610万円 | 520万円 | 90万円 |
40 | 800万円 | 609万円 | 191万円 |
45 | 910万円 | 709万円 | 210万円 |
50 | 1000万円 | 725万円 | 175万円 |
60 | 830万円 | 540万円 | 290万円 |
差がすごく大きく、大学院での学費もすぐに回収できそうです。
なんと生涯年収では4863万円の差があるそうです。
ただ、これは過去のデータでありこれからもこのような状況が続くかどうかはわかりません。
メリット④:論理的思考力が付く
日本の授業では”先生が一方的に生徒に教える”という形ができあがっており、これでは生徒には全く論理的思考力は身に付きません。
先生がいうことに関して、「あーそうなんだー」と思うだけだからです。
では、どうすれば論理的思考力を身につけるかというと教える側に回ることで研究を行うことは教える側に回ることができます。
「勉強」とは他人が研究した結果を学ぶもの。
「研究」とは他人が勉強可能な状態にしてあげること。
今までしていなかった他人が知らないことを理解してもらうためには論理的に説明しなければなりません。この過程ですごく論理的思考が身に付きます。
論理的思考が身に付くと多くの場面で役立ちます。研究を一生懸命やって、論理的思考力を高めましょう!
メリット⑤:プレゼンスキルの向上
大学院では学内発表、学外発表をする機会が多くあります。さらに海外で英語で発表する機会もあり、すごく良い経験になります。
人前で話すことが苦手である場合にも多くの経験を積むことで慣れます。
社会人になっても人前で話すことが出世していくことはまぎれもない事実ですから、プレゼンスキルを高めることは大事です。
ぼくも人前で話すことはすごく苦手でしたが”わかりやすく簡単に”というポイントを意識することでなんとかうまくできるようになりました。これは大学院で発表の場数をできるようになったことです。
大学院のデメリット5つ挙げてみた
次は気になる大学院進学のデメリットについて、私なりに5つまとめてみました!
デメリット①:お金がかかる
大学院進学で一番ネックとも言えるのがお金!どんなに大学院に進学したくても、お金がないと大学院にはいけません。
一般的に2年間の授業料と入学金で合計200万円の費用がかかります。大学院に進学をし、200万円以上のものを大学院で得ると考えられる人は必要な自己投資です。
それに加えて、ほとんどバイトする時間がない中で2年間分の生活費も確保しなくてはなりません。
奨学金を借りることもできますが、学部時代から借りていると卒業するころには600万円の借金になっていたりします。
お金の問題は後で大きな悩みになったりするのでしっかりと考えましょう!
デメリット②:2年社会人になるのがおくれる
若いときの2年間はすごく大きなもので社会性という面では学部卒で就職した人と差がでてくるでしょう。
ストレートで進学すると、初めて社会人になるのは学部卒と院卒で22歳と24歳。学部卒である場合は院卒が就職するまでに2年間の実務経験を積んでいます。
転職するには「とりあえず3年」なんていう言葉があり、学部卒である人は院卒が就職するころには転職を考えている人も多いです。
このように学部卒の人のほうがも職場が合わなかった時などに柔軟性があると言えるでしょう。
デメリット③:せまい人間関係
大学院に進むと今までいた友達の大半が就職していなくなります。さらにずっと研究室にいるような生活になるため、あまり新しい出会いがありません。
こうなってしまうと研究室の人としか一緒にいなくなり、世間の常識と少しずれてくるかもしれません。
さらに研究室の狭い人間関係がほとんど全てであるため、研究室の人間関係がうまくいかなくなると本当に苦しいです。
毎年、私の大学でも人間関係を理由にやめていく人はいるので、大学院にいく場合はしっかりと研究室選びをしましょう。
デメリット④:遊べないかも!?
その人の置かれている状況によりますが、こちらの記事でも書いている通り大学院生は結構忙しいです。
社会人ていうのは17時半頃に仕事を終え、それからは自由時間ですが大学院生は研究室から帰った後も就活・勉強・バイトなどで潰れます。
まして、社会人に比べてお金もないわけです。大学院に楽したいから行くというのは良いことはないのでやめましょう!
デメリット⑤:求められるものが高くなる
企業がどうして大学院生の採用を優先するかと言うと、即戦力と考えているからです。
学部卒の人と比べて、会社が許容してくれる準備期間は大幅に短いでしょう。
「大学院出ているのにこんなこともわからないのか」なんて言われるのは屈辱的です。
まとめ
今回は大学院進学のメリットとデメリットをいくつか挙げました。
結局のところ、大学院に進学するべき人はこんな人です。
・将来、研究職に就きたい人
・大学院で自分が成長するビジョンがある人
・やりたい研究がある人
いわゆる研究が好きだったり、勉強を好んでできる人です。このような人は学費以上のリターンが大学院で得られるでしょう。
就職したくないからなんてことでは、必ず後悔するので気をつけてくださいね!